相続を放棄したい時の手続きについて

2023/10/03

お悩みさん

51歳女性です。
私が子供の頃に離婚していた父が亡くなりました。向こうの家族とは離婚後全く連絡していない状況でしたので、半年ほどの間、亡くなったことを知りませんでした。
先日、多額の借金の督促状により、初めて父が亡くなったことや私が相続人になっていたことが分かりました。
聞いた話ですと相続放棄は3ヶ月以内に行わないといけないとのことでしたが、これを放棄することはできるのでしょうか。

先生

相続放棄の手続きについてですね。
原則として、遺産の放棄は3ヶ月以内に行わなくてはなりませんが、
3ヶ月が過ぎても相続放棄が認められるケースもあります。
今回のケースがそれに該当するか、一緒に見てみましょう。

3ヶ月が過ぎても相続放棄が認められる条件

先生

民法上、相続放棄は、相続人が自己のために相続の開始があったと知った時から3ヶ月以内に行う必要があります。

「自己のために相続の開始があったことを知った時」とは、相続の対象の方が亡くなったこと及び、自己がその方の相続人であることの両方を知った時とされています。

ですから、そもそも亡くなったことを知らなかった場合には、亡くなったことを初めて知ったときから3ヶ月以内に相続放棄の手続を行えば良いことになります。

ただし、親子など近親者の場合は亡くなったことをすぐに知るのが通常と考えられるため、亡くなったことを知らなかった理由や、どのようにして知ったのかを裁判所に対して説明する必要があります。


また、亡くなったことを知った時から3ヶ月を超えてしまった場合でも、相続財産がないと信じたことに相当な理由があると言える場合には、特別に相続放棄が認められる場合があります。
この場合も、相当な理由があることを裁判所に対して説明する必要があります。

お悩みさん

そうなのですね。
私は父親が亡くなってから半年後に初めて亡くなったことを知ったので、相続放棄が認められそうで少し安心しました。相続放棄のために準備すべきことはありますか。

相続を放棄するために必要なもの

先生

一般的な相続放棄の申述には少なくとも以下の書類が必要です。

・相続放棄申述書
・被相続人の住民票除票
・相続放棄する人の戸籍謄本
・収入印紙
・切手

被相続人との関係によっては、他の書類を提出しなければならない場合があります。

また、亡くなったことを知るのが遅くなった理由や、財産がないと信じたことに相当な理由があることを裁判所に対して説明しなければならない場合には、事情を説明するための書面を提出する場合もあります。

お悩みさん

必要書類や手続に不安があるのですが、こういった手続は代行していただくことはできるのでしょうか。

先生

もちろん可能です。
相続放棄が必要であるのに、知らないうちに期限が過ぎてしまっていたら、一刻も早く相続放棄の手続をとる必要があります。
ご自身で判断せず弁護士に相談しながら準備をしていきましょう。

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